2020年以降、住宅の新築分野おいてゼロエネルギー住宅が標準化されます。
国土交通省のロードマップによれば、2020年以降、住宅の新築分野おいて ゼロエネルギー住宅が標準化されます。
ゼロエネルギー住宅とは、自宅で作るエネルギー(たいていの場合太陽光パネルによる創電)と 自宅で消費するエネルギーの収支がゼロであること、これが標準化されます。
このゼロエネルギー住宅を実現するために、建物を高断熱化しエネルギー効率の良い家電製品を使用すればそれで良しとお考えでしょうか?
住宅単体で創エネルギーと消費エネルギーの出入りをゼロ以下にするのは、並大抵のことでは
実現できません。費用対効果を考えれば、「創」の発電装置はそここに、「消」のロスを最小限に
抑えて収支を合わせることが必須。それには、高気密・高断熱の家づくりしか答えがありません。
目指すところは「省エネ」ではなく、「ゼロエネ」なのですから。
ゼロエネルギー住宅実現に必須な気密性能
冬の寒い夜、暖かい羽毛布団をかけても、首や肩廻りに隙間があるとスースーして寒い、という経験は ありませんか?それと同じで、建物をどんなに高級で高性能な布団(=断熱材)でくるんでも、そこに 隙間があれば、その効果は半減してしまいますから、なるべく隙間を少なくすることが肝要です。
目に見えないからこそ厄介な隙間対策
断熱材は、どんなものがどれだけ使われているか?が目に見えてわかりやすいので、 「こんなに性能の高い断熱材を入れたからゼロエネ対策はバッチリですよ!」と説明がしやすい
ですね。ですが、空気がもれるような小さな隙間は目で見て確認をすることができません。 また、現場の職人さんの技量によって、隙間の程度が左右されてしまう、というのも大変厄介なことです。
国土交通省でも、当初はこの気密の重要性を認識しており、平成11年に気密性能のガイドラインを 設定しました。ですがその後平成21年の省エネ基準の改正により、気密の項目がはずされたのです。
高断熱化の基準が強化される一方で。それだけ、現場での気密性能の担保が難しいということでしょう。
だからこそ!の現場気密測定
設計段階で、数字上ゼロエネルギー住宅を作ることはそう難しくありません。ですが、一番大事なことは、 建物が出来上がった後、本当にエネルギー効率の良い家になっているか?ということです。お施主さんに 自信を持って引き渡すためには、工事途中の現場気密測定をし、隙間を見つけ、きちんと手当てをすることです。 現場気密測定は難しいことは何もありません。30分もあれば終了しますし、 どこに欠陥的な隙間があるのか?を見つけることも容易です。